宮崎 真衣

宮崎 真衣
逞しい妄想力で思い出に色彩を添えます♪

宮崎 真衣

Miyazaki Mai

ランク

新人作家

作風

大衆文学

作品例

「ひまわりの花言葉、知ってる?」    
彼女――朝美と出会ったのは哲也が高校二年の夏だった。その頃、教室の外に咲くひまわりに水やりをする彼女を何となく眺めるのが日課になっていた。  
面食らう哲也をからかうように、朝美が上目づかいに言った。
「あなただけを見つめる」  
夏の日差しに照らされて、朝美の顔が光った。喩えでも何でもなく、本当に輝いていたのだ。哲也の心臓がドドンッと何かの始まりを告げるように騒ぎだした。  
あれから七年、今哲也の心臓はあの時と同じくらいうるさかった。大輪のひまわりを掲げ、何度も繰り返したあの言葉を喉元で膨らませる。
「結婚してください!」  
真っ黄色な視界の先で、朝美の満面の笑みが哲也を包んでいった。

世界中のあらゆる物語が人生をテーマにしたものです。
そして逆説的に私たちの人生もまた物語であります。

人生という物語の中で、おひとりおひとりが“主人公”として色とりどりに輝いていらっしゃいます。しかし、日々「日常」に追われていると、いつの間にか“主人公”であることを忘れてしまうこともあります。

私は一作家として、お客様が時折ふとご自身の物語を手に取り、さりげない日常の中に紡がれる奇跡を振り返って、ふんわり心があたたまるような作品に仕上がるよう、お客様の紡がれる言葉に耳を傾け、寄り添った文をしたためたいと願っています。

日々の何気ない日常の中で、豊かで光り輝く時間を共に振り返り、代筆者としてお客様の物語をレコーディングできることを楽しみにしております。